更新日:2016年08月29日
平成18年度当初予算(案)は、去る2月24日に町議会へ上程され、予算審査特別委員会(3月10日~15日)の集中審議を経て、3月17日に原案可決されました。
本号では予算書に沿って、その概要をお知らせするとともに、町の台所事情(借金と預金の状況)を県内町村平均データと比較して掲載します。
一般会計総額は、84億6百万円(対前年比9.3%増)となっています。
歳出では、成田小学校整備(継続事業)事業を実施する教育費の伸びが大きく、全体の28%あまりを占めています。(対前年比8億1,300万円の増)
民生費については、扶助費、特別会計への繰出金の増等により前年を上回っています。(対前年度比1億3,400万円の増)
総務費については、公共施設の維持管理に係る修繕工事の減により前年度を下回っています。(対前年度比1億5,200万円の減)
衛生費については、公立黒川病院が指定管理者制度を導入したことに伴う負担金の減により前年度を下回っています。(対前年度比3,300万円の減)
公債費については、平成17年度に新たに成田中学校整備事業として義務教育施設整備事業債の借入はしたものの、東向陽台小学校整備事業分の義務教育施設整備事業債の償還が終了したこと及び平成17年度に予定していた臨時財政対策債の新規借入を回避したことにより、前年度を下回っています。(対前年度比2,500万円の減)
一方、歳入では、町税のうち、個人町民税が宅地開発の進展及び特別減税の縮小により前年度比約1億7,000万円伸びるものの、法人町民税が約5億円ほど減となり、町税全体で約3億2,600万円の減となりました。平成17年度法人町民税の決算見込額が16年度決算額より大幅に減となることにより、昨年度は交付されなかった普通交付税が2年ぶりに交付されると見込み、当初予算では前年度比7億5,000万円の増(皆増)を見込んでいます。
なお、町債については、前述の成田小学校整備に充てる他、財源不足を補うために臨時財政対策債を計上しています。
一般会計予算(歳入)
平成18年度 | 平成17年度 | |
---|---|---|
町税 | 42億125万円 | 45億2,738万円 |
地方交付税 | 8億円 | 0円 |
国県支出金 | 9億4,828万円 | 7億1,003万円 |
その他 | 13億3,059万円 | 12億271万円 |
繰入金 | 4億3,748万円 | 8億1,308万円 |
町債 | 6億8,840万円 | 4億3,280万円 |
合計 | 84億600万円 | 76億8,600万円 |
平成18年度 | 平成17年度 | |
---|---|---|
教育費 | 23億1,004万円 | 14億9,630万円 |
民生費 | 16億1,345万円 | 14億7,879万円 |
総務費 | 11億4,716万円 | 12億9,994万円 |
土木費 | 9億7,625万円 | 9億5,703万円 |
公債費 | 7億5,511万円 | 7億8,091万円 |
衛生費 | 8億5,850万円 | 8億9,192万円 |
その他 | 7億4,549万円 | 7億8,111万円 |
合計 | 84億600万円 | 76億8,600万円 |
町の借金(町債)と、預貯金(基金)の現状について、お知らせします。
平成11年度にピーク(約83億4,000万円)に達した町債残高は、その後減少に転じています。平成17年度末町民一人あたり(注2)に換算すると13万円の借金となる見込です。
平成16年度末住民一人あたり残高(注3)を県内データと比較すると、市部平均36万円、町村平均54万4,000円、富谷町14万5,000円となっています。
※ 平成17年度については、18年2月末現在での決算見込額
※ 平成18年度については、当初予算ベース
※ 町債残高、歳出決算額とも普通会計(注1)ベース
充当事業 | 借入額 |
---|---|
臨時財政対策債 | 3億8,390万円 |
成田小学校整備事業債 | 3億450万円 |
基金についても、平成16年度末の住民一人あたり残高(注3)を比較すると、富谷町13万2,000円に対し市部平均6万8,000円、町村平均10万5,000円となっています。
基金名 | 平成17年度末残高見込 | 平成18年度の充当事業 | 充当額 |
---|---|---|---|
ユーマイタウン施設整備基金 | 4億8,990万円 | 成田せせらぎ水路維持管理費 | 500万円 |
成田小学校整備事業 | 2億8,000万円 | ||
長寿社会福祉基金 | 2億5,700万円 | ボランティアセンター運営事業 | 117万円 |
財政調整基金 | 22億2,847万円 | 歳入歳出の過不足を調整 | 1億940万円 |
(注1) 普通会計:各市町村に設置されている一般会計と特別会計(任意設置)とを全国統一のルールで調製(純計)したもので、当町の場合、ほぼ一般会計と同意義です。
(注2) 17年度末一人あたり残高:17年度末見込残高を18年3月末見込住基人口で除した値です。
(注3) 16年度末一人あたり残高:16年度末残高を17年3月末住基人口で除した値。市部平均及び町村平均とも加重平均。なお、市部平均には仙台市の値は含まれていません。(参考資料:平成16年度市町村決算概要、平成17年度宮城県市町村概要)
(注4) 上記町債・基金の各表の金額については、補正予算等により所要の修正を加えられることがあります。
(注5) 基金の取崩しとは、必要な歳出に財源を充てることをいい、資産の減少を意味します。
特別会計とは、町が行う事業の中で、特定の歳入を充てて特定の目的の事業を行うもので、一般の歳入歳出と区分して会計処理を行う会計のことをいいます。
各会計とも、厳しい財政事情ではありますが、健全な運営に努めてまいります。
特別会計の予算
会計名称 | 歳入歳出予算額 |
---|---|
老人保健 | 15億7,700万円 |
国民健康保険 | 24億2,760万円 |
介護保険 | 10億7,728万円 |
介護サービス事業 | 4,608万円 |
下水道事業 | 7億3,300万円 |
水道事業会計の予算
区分 | 予算額 | ||
---|---|---|---|
収益的収支 | 収入 | 9億4,522万円 | |
支出 | 10億6,945万円 | ||
資本的収支 | 収入 | 0万円 | |
支出 | 1億5,874万円 |
老人保健特別会計は、支払基金交付金(各医療保険者から拠出金)と国及び県の負担金、町からの繰入金(税)で運営されています。
今年度の予算総額は、歳入歳出それぞれ15億7,700万円を計上しました。
歳入の主なものは、支払基金交付金、国・県支出金、一般会計繰入金となっています。
歳出は医療諸費等を計上し、老人医療の給付に係るものは15億6,870万円となり歳出に占める割合は99.5%となりました。
少子高齢化の急速な進展と経済的不況の影響などが相まって、現在、医療保険制度全体が財政危機に直面しており、国保制度についても極めて経営困難な運営状態が続いています。
歳入歳出予算の総額は24億2,760万円となり、前年当初予算に対して1億5,628万円(6.9%)の増加となりました。歳入では、国保税が10億537万円で、税率(介護分)改定を含んで5,346万円(5.6%)の増加となりました。
歳出では、保険給付費が歳出予算全体の約70%を占め、総額16億8,497万円となり、前年に対して1億7,866万円(11.9%)の増額となりました。
平成18年度は介護保険事業の第3期計画運営期間3年間の初年度となります。
本年度の予算編成については、3年間の保険給付費の推計と新たな制度に対応した所要経費を算定し、歳入歳出予算の総額を対前年比7,984万円(8.0%)の増額により10億7,727万円としました。
歳入では、第1号被保険者の保険料を2億3,131万円、国の法定負担である国庫支出金を2億3,828万円、支払基金交付金を3億1,466万円見込みました。
歳出では、保険給付費10億660万円(歳出総額の93.4%)を見込みました。
なお、第3期介護保険計画内容は随時広報とみやでお知らせいたします。
介護サービス事業では、次の二つのサービスを提供いたします。
・介護予防支援事業
介護保険の認定を受けられた在宅の要支援1、2の高齢者に対し、ケアプラン(サービス計画)を作成したり、サービス提供機関との連絡・調整を行い、より快適な在宅生活を過ごされるようにお手伝いするものです。
・デイサービス
介護保険の認定を受けられた在宅の高齢者を対象に、心身機能の維持向上のため、デイサービスセンターで仲間同士の交流やレクリェーション、入浴などの生活支援を行い、皆さんに1日を楽しんでいただくサービスです。
下水道は、快適で衛生的な生活環境づくりと河川等公共用水域の水質保全に大きな役割を果たしています。
町では、各家庭の台所やトイレから出た汚水を、浄化センターできれいな水にするための必要な事業を行っています。
今年度も、老朽化した施設の改築や汚水管の清掃補修など、適切な維持管理に努め、合理的でかつ能率的な経営に努めます。
水道事業は独立採算の原則のもとに運営されており、必要経費は水道料金や水道加入金によって賄われています。
今年度も、維持管理費の経費をはじめ、受水料金の改定に伴い受水費が増加するため、赤字予算となり財政状況はさらに厳しい状況です。水道事業では、さらなる経営の効率化と安定した給水サービスに努力してまいります。