更新日:2016年08月29日
平成16年度当初予算(案)は、平成16年3月3日に町議会へ上程され、予算審査特別委員会の集中審議を経て、3月18日に原案可決されました。
ここでは、予算書に沿ってその概要をお知らせするとともに、町の台所事情(借金と預金の状況)を県内町村平均データと比較して掲載しています。
一般会計総額は、87億2,600万円(対前年比6.1%増)となっています。
歳出では、成田中学校整備(継続事業)、富谷小学校大規模改修(地震対策)事業を実施する教育費の伸びが大きく、全体の3割近くを占めています。(対前年比6億2,000万円の増)
民生費は、成田保育所増築工事の完成という減要素があるものの、児童手当の支給増等により対前年を上回っています。
総務費については、一部特別職(助役・収入役)の廃止などの行財政改革実施により、構成比及び予算額とも前年を下回っています。
公債費については昨今の低金利、過去に実施した繰上償還の影響により増加に歯止めが、かかりつつあります。(前年度比5,400万円の減)
一方、歳入では、固定資産税、法人町民税が宅地開発の進展により伸び、町税全体で約1億2,000万円増となったものの、政府が進める「三位一体改革」により普通交付税(臨時財政対策債含む)で3億2,500万円、国庫補助金で1億3,000万円程度の影響(マイナス)を見込んでいます。
こうした財源不足には、基金の取崩しで対応し、なお不足する部分は町債の発行で対処します。
一般会計予算(歳入)
平成16年度 | 平成15年度 | |
---|---|---|
町税 | 36億8,249万円 | 35億6,058万円 |
地方交付税 | 12億5,000万円 | 14億5,000万円 |
国県支出金 | 11億4,214万円 | 8億598万円 |
その他 | 11億2,849万円 | 10億623万円 |
繰入金 | 4億9,228万円 | 5億2,351万円 |
町債 | 10億3,060万円 | 8億8,170万円 |
合計 | 87億2,600万円 | 82億2,800万円 |
一般会計予算(歳出)
平成16年度 | 平成15年度 | |
---|---|---|
教育費 | 24億8,306万円 | 18億6,146万円 |
民生費 | 14億2,723万円 | 13億1,578万円 |
総務費 | 11億3,834万円 | 12億5,031万円 |
土木費 | 10億792万円 | 9億7,312万円 |
公債費 | 10億691万円 | 10億6,164万円 |
衛生費 | 9億4,759万円 | 10億682万円 |
その他 | 7億1,495万円 | 7億5,887万円 |
合計 | 87億2,600万円 | 82億2,800万円 |
1人当たりの予算額・・・21万9,158円
一般会計の予算額を平成16年1月1日現在の人口(39,816人)で換算しています。
また、1人当たりの町税負担額は、9万2,488円となります。
町民1人あたりの予算額
歳入額 | 歳出額 | ||||
---|---|---|---|---|---|
固定資産税 軽自動車税 町たばこ税 入湯税 |
49,604円 1,111円 5,744円 184円 |
人件費 | 45,901円 | ||
物件費 | 46,584円 | ||||
維持補修費 | 6,228円 | ||||
扶助費 | 12,141円 | ||||
補助費等 | 18,887円 | ||||
普通建設事業費 | 43,008円 | ||||
地方交付税 | 31,394円 | 災害復旧事業費 | 101円 | ||
町債 | 25,884円 | 公債費 | 25,287円 | ||
国県支出金 | 28,685円 | 積立金 | 58円 | ||
繰入金 | 12,364円 | 投資及び出資金 | 348円 | ||
その他 | 28,343円 | 貸付金 | 1,542円 | ||
繰出金 | 18,696円 | ||||
予備費 | 377円 | ||||
歳入合計 | 219,158円 | 歳出合計 | 219,158円 |
予算の話をより身近に感じて頂くために、予算を家計に例えて「富谷の家計簿」を作成しました。町の予算額を1/1000にして、予算の用語を家計で使う言葉に置き換えて表現しています。なお、カッコ内は平成15年度の数値です。
年間収入 | 年間支出 | ||||
---|---|---|---|---|---|
給料収入
|
368万3,000円 (356万1,000円) |
生活費
|
377万3,000円 (377万8,000円) |
||
パート収入
|
112万8,000円 (100万6,000円) |
自宅増築費
|
196万4,000円 (157万1,000円) |
||
ローンの借り入れ
|
103万1,000円 (88万2,000円) |
子どもへの仕送り・学費など
|
198万円 (181万6,000円) |
||
親からの援助
|
239万2,000円 (225万6,000円) |
ローン返済
|
100万7,000円 (106万2,000円) |
||
貯金取り崩し
|
49万2,000円 (52万3,000円) |
貯金
|
2,000円 (1,000円) |
||
収入合計 | 872万6,000円 (822万8,000円) |
支出合計 | 872万6,000円 (822万8,000円) |
町の借金(町債)と、預貯金(基金)の現状について、お知らせします。
グラフは、昭和55年度以降の四半世紀の歳出決算額(予算規模)と町債残高を時系列に表しています。歳出決算額と町債残高には強い相関があって、歳出の伸びが大きい年は、その財源を町債に求めるため、残高が増えることとなります。平成11年度にピーク(約83億4,000万円)に達した町債残高は、その後ゆるやかに減少していますが、平成16年度末町民1人あたりに換算すると17万6,000円の借金となる見込みです。平成14年度末住民1人あたり残高を県内データと比較すると、市部平均37万1,000円、町村平均43万2,000円、富谷町19万6,000円となっています。
※平成15年度については、平成16年2月末現在での決算見込額となっています。
平成16年度は、当初予算ベース、町債残高や歳出決算額は普通会計ベースとなっています。
成田中学校の建設資金として約3億5,000万円の借り入れを行うほか、臨時財政対策債(普通交付税削減の補てん)を含め、総額10億円超の借り入れを予定しています。
充当事業 | 借入額 |
---|---|
成田中学校校舎建設 | 2億5,500万円 |
成田中学校屋体建設 | 6,070万円 |
成田中学校プール建設 | 3,320万円 |
富ヶ丘歩道改良 | 1,470万円 |
住民税減税補てん債 | 9,200万円 |
臨時財政対策債 | 5億7,500万円 |
基金についても、平成14年度末の住民1人あたり残高を比較すると、富谷町11万2,000円に対して、市部平均7万5,000円、町村平均12万5,000円となっています
基金名 | 平成15年度末残高見込 | 平成16年度の充当事業 | 充当額 |
---|---|---|---|
ユーマイタウン施設整備基金 | 9億4,325万円 | 松森工場(ごみ処理施設)建設負担金 | 10億円 |
成田せせらぎ水路維持管理費 | 350万円 | ||
成田中学校整備(校舎・屋体・プール) | 2億2,000万円 | ||
富谷小学校大規模改修事業 | 1億3,000万円 | ||
長寿社会福祉基金 | 2億5,905万円 | ボランティアセンター運営事業 | 117万円 |
財政調整基金 | 10億818万円 | 歳入歳出の過不足を調整 | 3,761万円 |
特別会計とは、町が行う事業の中で、特定の歳入を充てて特定の目的の事業を行うもので、一般の歳入歳出と区分して会計処理を行う会計のことをいいます。
各会計とも、厳しい財政事情ではありますが、健全な運営に努めてまいります。
特別会計の予算
会計名称 | 歳入歳出予算額 |
---|---|
老人保健 | 15億4,000万円 |
国民健康保険 | 21億3,470万円 |
介護保険 | 8億6,330a万円 |
介護サービス事業 | 5,768万円 |
下水道事業 | 7億4,645万円 |
水道事業会計の予算
区分 | 予算額 | ||
---|---|---|---|
収益的収支 | 収入 | 8億9,491万円 | |
支出 | 9億4,155万円 | ||
資本的収支 | 収入 | 3億8,970万円 | |
支出 | 2億2,539万円 |
老人保健制度は、国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保、老人福祉の増進を目的に、高齢者の医療費をすべての国民が公平に負担するという基本理念のもと、公費負担と保険者の拠出金で運営することになっています。
今年度の老人保健特別会計当初予算総額のうち、約99%が医療に係る給付費になっています。 また、対前年比では、平成14年10月の制度改正により、対象年齢が75歳以上に引き上げられ、対象者が微減していることなどにより、予算総額で約1%の減となっています。
国保事業は、地域住民の医療を保障し、住民の福祉増進を目的に、保険税(料)と国庫負担金等の特定の収入を財源とし、保険給付を主とする特定の支出に当てる特別会計で運営することになっています。
今年度の当初予算総額は、対前年比で約10%の増となりました。
全体の約67%を占める保険給付費は、約16%増、介護納付金も約29%の増に対し、歳入では、国保税の介護分の税率を改正したものの、約7%の伸びにとどまり、依然として厳しい財政運営となっています。
介護保険制度は、自助を基本としながら相互扶助によってまかなう、負担と給付(サービス)の関係が明確な社会保険方式が採用され、国保同様に保険料と国庫負担金等の特定の収入を財源としています。
今年度は、第2期事業計画の2年目を迎えますが、当初予算総額は、対前年比で約9%の増となりました。
歳出では、全体の約95%を占める介護給付費が 約10%増となった一方、歳入では保険料が 4.5%の増にとどまり、基金からの繰入を要し、厳しい財政運営を強いられています。
介護サービス事業では、本年度も次の2つのサービスを提供いたします。
・介護支援センター(居宅支援事業)
介護に関する相談やサービスを利用するまでの調整、介護機器の説明等を行い、介護の必要な方が、より快適な在宅生活を過ごされるようにお手伝いするものです。
・デイサービス
介護保険の認定を受けられた在宅の高齢者を対象に、心身機能の維持向上のため、デイサービスセンターで仲間同士の交流やレクリェーション、入浴などの生活支援を行い、みなさんに1日を楽しんでいただくサービスです。
下水道事業特別会計は、県が事業主体となり、黒川郡内4町村を施行区域とする吉田川流域下水道事業の関連として、生活環境の改善と公共用水域の水質保全を目的として、富谷町流域関連公共下水道事業として行っています。
今年度は、維持管理負担金や公債費、そして老朽化した管路の清掃・修繕など、施設の適切な維持管理を行い、安定した下水道サービスを行います。
水道事業は独立採算制を原則としており、必要経費のほとんどが水道料金によって賄われています。
収益的収支の収入と支出の差は、4,664万円の赤字予算となり、厳しい経営状況が続いています。
資本的収支は継続費としての第2次拡張事業が完了し、開発負担金の収入が見込まれることから収入が1億6,430万円上回る予算編成になります。