更新日:2020年04月24日
たばこの煙は、5,300種類以上の化学物質を含み、そのうち発がん性物質は約70種類となっています。
主流煙より副流煙の方が有害物質が多く含まれています。
主流煙 | 副流煙 | 有害物質の特徴 | |
ニコチン | 1.0 | 2.8 | 依存性があり、血圧の上昇や心拍数を増やして心臓に負担をかけます。 また、胃酸の分泌を促進し、潰瘍のリスクを高めます。 |
タール | 1.0 | 3.4 | 40種類以上の発がん性物質を含み、身体の各部でがんの発生を促し、進行を加速させます。 |
一酸化炭素 | 1.0 | 4.7 | 動脈硬化を促進させ、また、血中の酸素の運搬を妨害し、酸欠状態を引き起こします。 |
カドミウム | 1.0 | 3.6 | 腎機能障害の原因になります。 |
アンモニア | 1.0 | 46.0 | 粘膜に対する刺激をもたらします。 |
ホルムアルデヒド |
1.0 | 50.0 | 眼・鼻・呼吸器への刺激をもたらします。 |
たばこの健康被害は、決して吸う人だけの問題ではありません。たばこの煙には、本人が吸う「主流煙」と、たばこの先から立ち上る「副流煙」とがあります。煙には多くの有害物質が含まれていますが、その量は主流煙よりも副流煙の方が数倍から数十倍も多いことが分かっています。
この副流煙を、自分の意思とは無関係に吸い込んでしまうことを「受動喫煙」と呼び、受動喫煙は、様々な健康影響を及ぼすことが明らかになっています。
受動喫煙により、下記の病気にかかるリスクが高くなります。
受動喫煙によってかかるリスクの高くなる病気 | ||
確実なもの | 可能性のあるもの | |
成人 | 肺がん 虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)、 副鼻腔がん |
子宮頸がん 気管支喘息の悪化 呼吸機能の低下 |
子ども | 肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症 気管支喘息の発病と悪化、咳などの慢性呼吸器症状 乳幼児突然死症候群(SIDS) |
呼吸機能の低下 |
胎児 | 低体重出生、早産、周産期死亡 | 自然流産、先天異常、出生児の認識や行動の障害、小児がん |
受動喫煙によって亡くなった方は、年間推計約1万5千人と推計されています。
(2016年厚生労働科学研究成果データベースより)