更新日:2024年04月04日
帯状疱疹は水痘(みずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。水痘が治癒した後もウイルスが神経に潜伏し、免疫低下や加齢に伴い、ウイルスが再び活性化することによって発症します。50歳以上になると発症率が高くなり、日本では80歳までに3人に1人がかかると言われています。
皮膚症状の特徴として、皮膚に分布している神経に沿って、水疱が帯状に出現します。通常、皮膚症状の出現2、3日前から皮膚の違和感やかゆみもしくは痛み(ビリビリ、チクチク、ズキズキなど)が出現し、初期は皮膚が赤く腫れます。1週間程度経過すると、水疱が多発するようになり、発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状も出現する場合があります。通常2週間から4週間で水疱が破れてかさぶたになり、皮膚症状が正常に戻ります。
症状の多くは、上半身に見られ、顔面や首に現れることもあります。
合併症として、最も一般的な症状は「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる長期の神経痛です。この神経痛は3ヶ月以上続く疼痛で、帯状疱疹患者の10%から50%に出現し、高齢になるほど多くみられます。
感染予防のためには、予防接種を受けるほか、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなどの規則正しい生活習慣や適度に体を動かすことなど、帯状疱疹になりにくい体作りが大切です。
なお、帯状疱疹ワクチン接種は、予防接種法に基づかない任意の予防接種であり、必ず受けなければならないものではありません。予防接種による効果や副反応、健康被害救済制度などについて理解し、医師から十分な説明を受けたうえで接種しましょう。
次の(1)から(4)まですべてに該当する方
(1) 接種日時点で富谷市内に住民票がある方
(2) 接種日時点で50歳以上の方
(3) これまでに富谷市帯状疱疹予防接種費用助成を受けたことがない方
(4) 令和6年 3月 1日以降に接種を受けた方
※不活化ワクチン1回目の接種が令和6年 3月 1日以前でも、2回目の接種が令和6年 3月 1日以降であれば2回
目の接種は助成の対象となります。
令和6年3月1日(金)から
費用助成は、どちらかのワクチンで生涯に1度限りです(不活化ワクチンの場合は2回接種を1度とし、2回分を助成)。
種類 | 生ワクチン(ビケン) | 不活化ワクチン(シングリックス) |
回数 | 1回 | 2回 |
助成額 | 4,000円 | 10,000円/回 |
勤務先等による費用助成と併用することができます。併用する場合は、接種費用から勤務先等助成金額を差し引いた金額と富谷市の助成金額を比較し、少ない金額が助成金額となります。 |
||
接種回数 | 1回(皮下注射) | 2回(筋肉注射) 1回目接種後2か月の間隔をおいて2回目を接種、2か月を超えた場合でも6ヶ月後までに接種 |
発症予防効果 |
60歳以上 51.3% 50~59歳 69.8% |
50歳以上 97.2% 70歳以上 89.8% |
持続性 |
5年程度 |
10年程度 |
主な副反応 |
副反応発現頻度 50.6% 重大な副反応として、まれにアナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎 |
注射部位の副反応発現頻度 81.5% 全身性の副反応発現頻度 58.2% 重大な副反応として、まれにショック、アナフィラキシー |
予防接種を受けることが できない方 |
・明らかに発熱している方 ・重篤な急性疾患にかかっている方 ・本剤の成分によってアナフィラキシ ーを起こしたことがある方 ・妊娠している方 ・免疫機能に異常のある疾患を有す る方及び免疫抑制をきたす治療を 受けている方 ・その他、医師が不適当と判断した 方 |
・明らかに発熱している方 |
※参考文献 帯状疱疹ワクチン ファクトシート 平成29(2017)年2月10日 国立感染症研究所
ZOSTER-006試験、ZOSTER-022試験
Schmader KE, et al. Clin Infect Dis. 2012; 55(10): 1320-1328
医薬品インタビューフォーム(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」)
製品添付文書(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)
製品添付文書(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」)
助成は、償還払い(後払い)になります。
医療機関で予防接種を受けた後に市に申請してください。
助成申請期限は、接種日から1年以内です。
(不活化ワクチン2回接種分をまとめて申請する場合は、1回目の接種日から1年以内です)
【申請に必要なもの】
(1)富谷市帯状疱疹予防接種費用助成金交付申請書.pdf(市役所健康推進課、各出張所窓口で入手できます)
(2)医療機関から発行された領収書等(被接種者氏名、接種年月日、帯状疱疹ワクチン名(生ワクチン、不活化ワクチンの区別がつくもの)、支払金額、領収印及び接種医療機関名が記載されたもの)の写し
(3)本人確認書類の写し
(4)振込先が分かる通帳の写し
【申請場所】
富谷市役所1階 保健福祉部健康推進課
各出張所
【申請までの流れ】
①医療機関(市内・市外問わず)に予約し接種を受け、接種費用を全額、医療機関にお支払いください。
②富谷市帯状疱疹予防接種費用助成金交付申請書に必要書類を添付し健康推進課にご提出ください。
窓口、郵送のどちらでも申請が可能です。
不活化ワクチンについては、2回分まとめて申請することが可能です。
③交付決定後、申請者へ交付決定通知書を送付し助成金の振込を行います。
帯状疱疹予防接種は任意接種であり、予防接種法に基づく予防接種ではないため、万が一、被接種者に健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が実施する救済制度を受けられる場合があります。