更新日:2025年04月07日
帯状疱疹は水痘(みずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。水痘が治癒した後もウイルスが神経に潜伏し、免疫低下や加齢に伴い、ウイルスが再び活性化することによって発症します。50歳以上になると発症率が高くなり、日本では80歳までに3人に1人がかかると言われています。
皮膚症状の特徴として、皮膚に分布している神経に沿って、水疱が帯状に出現します。通常、皮膚症状の出現2、3日前から皮膚の違和感やかゆみもしくは痛み(ビリビリ、チクチク、ズキズキなど)が出現し、初期は皮膚が赤く腫れます。1週間程度経過すると、水疱が多発するようになり、発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状も出現する場合があります。通常2週間から4週間で水疱が破れてかさぶたになり、皮膚症状が正常に戻ります。症状の多くは、上半身に見られ、顔面や首に現れることもあります。 合併症として、最も一般的な症状は「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる長期の神経痛です。この神経痛は3ヶ月以上続く疼痛で、帯状疱疹患者の10%から50%に出現し、高齢になるほど多くみられます。
感染予防のためには、予防接種を受けるほか、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなどの規則正しい生活習慣や適度に体を動かすことなど、帯状疱疹になりにくい体作りが大切です。
富谷市では、定期接種と任意接種それぞれに助成を行っています。対象者や助成方法が異なりますので、下記をご参考に、制度の活用をご検討ください。
接種日時点で富谷市に住民票があり、次のいずれかに該当する方(過去に任意で接種された方のうち、市の助成を受けた方は対象外)
①65歳の方
※令和7~11年度までは65歳を超える方の接種機会を確保するため、経過措置が設けられています
②60歳以上65歳未満で、ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障がいを有する方(身体障害者手帳1級相当程度)
③65歳を超える方(令和7年度から令和11年度までの経過措置)
経過措置の期間中(令和7年度から令和11年度まで)は、5歳ごとの年齢(70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳)の方も、定期接種の対象者になります。
このため、令和7年4月の時点で65歳以上の方は、経過措置期間中に1度定期接種の対象者となります。ただし、100歳を超える方は、令和7年度に限り、定期接種の対象者となります。
※帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっていることもあり、定期接種の対象年齢は65歳に設定されています。
対象の生年月日 |
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【65歳】昭和35年4月2日~昭和36年4月1日生 |
【70歳】昭和30年4月2日~昭和31年4月1日生 |
【75歳】昭和25年4月2日~昭和26年4月1日生 |
【80歳】昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生 |
【85歳】昭和15年4月2日~昭和16年4月1日生 |
【90歳】昭和10年4月2日~昭和11年4月1日生 |
【95歳】昭和5年4月2日~昭和6年4月1日生 |
【100歳以上】大正15年4月1日以前生まれ ※令和7年度限り対象となります |
※令和8~11年度はこちらの対象年齢確認表からご確認ください
令和7年4月1日~令和8年3月31日
※令和7年度の対象者は、上記期間に限り定期接種の対象となります。
種類 |
生ワクチン(ビケン) |
組換えワクチン(シングリックス) |
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接種回数 |
1回(皮下注射) |
2回(筋肉注射) 1回目接種後2か月の間隔をおいて2回目を接種、2か月を超えた場合でも6ヶ月後までに接種 |
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効果 |
接種後1年時点 |
6割程度の予防効果 |
9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 |
4割程度の予防効果 |
9割程度の予防効果 |
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接種後10年時点 |
― |
7割程度の予防効果 |
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副反応の発現割合 |
70%以上 |
― |
疼痛* |
30%以上 |
発赤* |
発赤*、筋肉痛、疲労 |
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10%以上 |
そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* |
頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
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1%以上 |
発疹、倦怠感 |
そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
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予防接種を受けることができない方 |
・明らかに発熱している方 |
・明らかに発熱している方 |
*ワクチンを接種した部位の症状
※参考文献 製品添付文書(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)
製品添付文書(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」)
厚労省ホームページ
生ワクチン |
組換えワクチン |
4,800円(1回限り) |
1回あたり12,000円(2回まで) |
※生活保護受給者の方は無料です
①富谷市・黒川郡内指定医療機関 ⇒ 下記の指定医療機関一覧をご覧ください。
令和7年度 帯状疱疹定期予防接種富谷市・黒川管内指定医療機関.pdf
②宮城県内指定医療機関 ⇒ 準備中(詳細が決まり次第更新予定)
対象の方へ4月中旬頃までに案内(説明資料、予診票等)を送付します。
希望する医療機関へご予約の上、同封する予診票等をお持ちになり、予防接種を受けてください。
なお、持ち物や予約方法等、医療機関ごとに異なりますのでご注意ください。
・予診票・個人票(オレンジ色の用紙)
・健康保険証、マイナ保険証、その他健康保険の資格が確認できるもの
・予防接種費用
・その他医療機関から指示があったもの
接種日時点で富谷市に住民票がある、50歳以上の方
(過去に市の助成を受けた方、定期接種の対象年齢の方は対象外)
生ワクチン |
組換えワクチン |
4,000円(1回限り) |
1回あたり10,000円(2回まで) |
助成は、償還払い(後払い)になります。
医療機関で予防接種を受けた後に市に申請してください。
助成申請期限は、接種日から1年以内です。
(組換えワクチン2回接種分をまとめて申請する場合は、1回目の接種日から1年以内です)
【申請に必要なもの】
(1)富谷市帯状疱疹予防接種費用助成金交付申請書.pdf(市役所健康推進課、各出張所窓口で入手できます)
(2)医療機関から発行された領収書等(被接種者氏名、接種年月日、帯状疱疹ワクチン名(生ワクチン、組換えワクチンの区別がつくもの)、支払金額、領収印及び接種医療機関名が記載されたもの)の写し
(3)本人確認書類の写し
(4)振込先が分かる通帳の写し
富谷市役所1階 保健福祉部健康推進課 もしくは 各出張所
①医療機関(市内・市外問わず)に予約し接種を受け、接種費用を全額、医療機関にお支払いください。
②富谷市帯状疱疹予防接種費用助成金交付申請書に必要書類を添付し健康推進課または各出張所にご提出ください。
窓口、郵送のどちらでも申請が可能です。
組換えワクチンについては、2回分まとめて申請することが可能です。
③交付決定後、申請者へ交付決定通知書を送付し助成金の振込を行います。
予防接種の副反応による健康被害は、極めて稀ですが、不可避的に生ずるものですので、接種に係る過失の有無にかかわらず、予防接種と健康被害との因果関係が認定された方を迅速に救済するものです。
申請先や申請方法は、定期接種と任意接種で異なっていますので、下記を参考にご申請ください。
▶定期接種(申請先:予防接種を受けた時点で住民票を置いていた市町村)
予防接種健康被害救済制度について|厚生労働省
副反応と健康被害救済制度について | 富谷市ホームページ
▶任意接種(申請先:独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
医薬品副作用被害救済制度について(医薬品医療機器総合機構ホームページ)