カテゴリー:防災・消防
更新日:2022年11月21日
北海道択捉島の東方沖から千葉県房総半島の東方沖までの日本海溝・千島海溝周辺では、地震が多数発生しています。
国では、最新の科学的知見に基づく最大クラスの地震・津波を想定し、本海溝付近で起こり得る巨大地震の被害を推計しており、想定される被害は、死者数が日本海溝沿いの巨大地震で最大19万9千人、千島海溝沿いの巨大地震で最大約10万人と甚大なものですが、早期避難等の防災対策を行うことにより被害を低減することができます。
日本海溝・千島海溝沿いの領域で起きる後発地震に関する注意情報として新たに「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が令和4年12月16日より運用されます。
日本海溝・千島海溝沿いの領域では、モーメントマグニチュード7クラスの地震が発生した後に、更に大きなモーメントマグニチュード8クラス以上の大規模な地震が発生したという事例があり、このように発生した地震の、先に発生した地震を先発地震、これ以降に引き続いて発生した地震を後発地震と呼びます。
令和4年12月16日より、本海溝沿いの巨大地震の想定震源域やその周辺でモーメントマグニチュード7以上の先発地震が発生した場合に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発信されます。
情報発信の流れについては、内閣府防災ページに掲載しており、下記のリンクよりご確認いただけます。
北海道三陸沖後発地震注意情報の解説ページ(内閣府防災ページ)
【情報の留意事項】
・「北海道・三陸沖地震後発地震注意報」は、後発地震の発生可能性が平時よりも相対的に高まっていることをお知らせするものであり、情報が発信されたら必ず後発地震が発生するというものではありません。
・先発地震を伴わず、大規模地震が突発的に発生する可能性があります。
・情報発信の対象とする地震の発生エリア外でも、先発地震が発生した周辺では、大規模地震が発生する可能性があります。
・すでに発生した先発地震への対応と後発地震に備えた対応混同しないようにしましょう。
北海道・三陸沖後発地震情報が配信された際の防災対応についての、基本的な考え方は以下のリンクより確認いただけます。
北海道・三陸沖後発地震注意情報が発信された際の防災対応の基本的な考え方(内閣府防災ページ)
上記の考え方を踏まえ、情報発信された際は1週間程度、平時よりも巨大地震の発生に注意し、地震への備えを徹底しましょう。
具体的には…
・家具の固定や安全な避難場所・避難経路の確認などの、日頃からの地震の備えの再確認
・すぐに逃げられる服装での就寝や非常用持出品を常に携帯しておくなど、揺れを感じたり、津波警報が発信された際に、直ちに避難できる体制の準備
・先発地震の被害状況に応じて、揺れによる倒壊や土砂災害等のリスクから身の安全を守る備えをしましょう。